「絵画教室から」発達支援プログラム レンガの家

絵画教室「自由なひと時」

片付けをしていたら引き出しから一枚の懐かしい写真が出てきました。
東京都美術館(上野)の前で皆さん嬉しそうな笑顔が写っていました。
思えばあれから30年あっという間。
過ぎ去った数々の想い出が、脳裏に浮かびます。狭い部屋で4~5人から始めた絵画教室。どの子も可愛いけれど、鉛筆・クレヨンを放り投げ、固まったまんま。しかし食事となるとお腹を空かした彼らは嬉しそうに完食した。
今では20名の大所帯。教室が始まるとワイワイガヤガヤと言葉を交わし、そのうち手が動き、色が泉のように溢れ、リズムが生まれ、早いスピードで思いもよらない作品が描けてくる。本当に楽しい自由なひと時。彼らにとって自由な空間を手にいれた感じがします。

レオナル・ド・ダビンチのモナリザをテーマに描いたところ、それぞれ個性のある面白いモナリザに仕上りました。その中で特に興味を惹いたもの……
巨大な黒目と赤い唇びるに色っぽい怪しいポーズ。なんとも言い難い魅力的な作品になりました。マイハート展に出品し、好評を得ました。
ある新聞記者の方が「どのような女性が描いたの?本人と話がしたい」と言っていました。

20年間彼らと共に私たちも多くを学び成長してきました。また、彼らの両親との交流と応援で、今日消えることなく教室が継続できたことに感謝の気持ちでいっぱいです。
世の中がどんなに騒がしくとも彼らの優しいまなざしで彼らと共に自然を見つめ、心を開き、明るく楽しい宝石のような美しい色彩を躍動し、表現しつつ「文化」を語り続けましょう!

絵画教室
講師 星野かよ


■絵画教室のご案内

現在火曜と水曜の2クラスで活動しています。
長年続けている方も最近始めた方もみんなで楽しくやっています。
私達スタッフが一番大切に考えている事は「みなさんがのびのびと自分を出しながらも集中して作品を作れるようにお手伝いをする事」です。
アートの世界では絶対的な正しい答はありません。どんな表現もオリジナルであり、全てが正解です。そんな作品をワクワクしながら生み出せるように、利用者の方それぞれに合った形で支援しながらできあがった作品を一緒に見て、感じて、楽しむ時間が大好きです。
どんな方でも、その方だけの表現ができます。
もしご興味のある方はぜひ一度見学にいらして下さいね。

絵画教室
スーパーバイザー 竹尾友美