「共に生きる、みんなで生きること」
ポシェットに通っているN君。誤嚥性肺炎で入院。高熱が続き、呼吸困難状態になり、とても心配な状況に。お母様の付き切りの看病で3週間で退院。
はっきりとした原因は解らず、無呼吸症候群による唾液の誤嚥によるものだろうという診断で退院。
原因を調べるため、ポシェットの看護師が同行して、北寮の耳鼻科へ受診。
先生がN君の大きく口を開ける仕草を見て、食堂、胃造影検査をする事に。検査の結果、胃下垂による胃食道逆流症と診断。胃が骨盤腔内まで下がり、胃の動きが悪く、胃液が上がってきている状態ということがわかった。
薬を服用し、消化の良い食事に変えて経過を見ることに。長い間かけてそのようになったもので、すぐによくなるものではなく、今後またいつ誤嚥するか、胃から上がってきた物で窒息する事も考えられると言うこと。早速、お母様、看護師、姥山代表、ポシェット担当者、グループ担当者と集まってコンフェランスを行った。N君の症状、生活の見直し、今後、気をつけるリスクなど再確認をした。
お母様はN君は元気だと思っていたが、今回の事で病気が原因で、どこにいても何が起こるかわからない事がわかり、何があっても誰のせいと言うことではない。親が一人で抱えていくのは大変なので、今まで通り、グループホームの生活をお願いしたいとの話があり、お母様と手を取り合ってN君を見守っていくことになった。
コンフェランスの記録に、お互いにサインをして預ける側と預かる側との新しい契約を結んだ。一人の命を守るためにみんな頑張っているのだから、何があっても裁判という形にしないで欲しい。手を取り良い生き方ができたね、と良好な関係がつづくようにとの願いの契約である。
みらい人間塾で学んだ、山元先生の命の勉強がこれからのゆきわりそうの更なる良い実践へとなるように発展させて行きたい。
記 姥山 雅子