マラソン教室から

7年一緒に走ったS君と私の記

S君との出会いは、2003年の4月でした。ビックボール乗っては何でも乗りこなせる「名

騎手」か、それとも両手をふりながら部屋の中を飛び廻る「暴れ駒」かと思わせる彼でした。
自立度、自発性、積極性と高度の高いものの保持者だけに、自己主張も強い元気そのものの若武者でした。

週1回の教室から、2回に、3回にとマラソン教室に顔を出しての練習会で、回数が増える事により急速に力を付けての成長株でもありました。

その反面、突然、逃げ出すような「ダッシュ」の飛び出しで足の故障が心配され、その対応にゴムベルトのようなものを考案しての練習風景あり、そして、ご存知の突然の発声ありで、なかなか大会への出場権も得られませんでしたが、スタッフ一同の並々ならぬ手解きと、努力に依って今では、声かけによる指示でグループ走行可能なまでに安定し、成長しました。

練習場を代々木公園に変えての長時間の強化練習にも、持続、集中力を身に付けた結果、東京マラソンでは10キロを昨年度は52分今年の2月は51分と連続出場し、ゆきわりそうメンバー中1位の成績で、笑顔でゴールできました。

近々、ハーフ&フルか、冒頭の出会いから、現在では、例えビックボールを持ち出していても「マラソンの時間」を意識させるために、小指と小指を約束事の儀式を行うことによって、ガラリと成長したものと思っています。
走る方は速い人にお願いして、教室内での生徒さん達全体に、心に残るようなふれ合いが出来ればと願っています。

記:卯嶋 義司郎(NSVA)