2012年夏のおもいで その3

2012年 夏のおもいで その3

■マラソン
暑い夏ですが、なんだかわくわくする夏。みんなで東京を離れて、「気持ちいい」、「美味しい」、「楽しい」が心から感じられる旅を目指しています。
ここ数年は朝練グループと、軽井沢グループに分かれて走っています。いつもの周回コースと違い自然が様々な声かけをしてくれます。「水の音」「鳥の音」「沢の上の涼しい風」優しいかけ声です。
また数年同じコースを繰り返す事でみんなも落ち着いたジョギングを見せてくれます。100mを生き生きと走るメンバーから20㎞を軽々と走るメンバー達、みんなの爽快感は同じです。大きな声では言えませんが、朝練メンバーはゴールした後に、屋外で裸になり水浴びをします。小さな、小さな事ですが「生きているって気持ちいい!」朝ご飯は玉子に納豆、小黒さんがササっと作る浅漬に味噌汁。運動した後はこれが御馳走に大変身、本当に心から「美味しく」と食べられる朝ご飯です。
午後のプログラムは一昨年は歴史と文化博物館、昨年はサファリパーク、今年はプールで遊泳と様々な活動を楽しんでいます。
今年は念願の新人さん達とじっくりとお付き合いが出来る「マラソン合宿(2)」も出来ました。「ひげそりであんなに幸せそうな顔をするなんて!」「食事の配膳、盛り付けが出来た!」、「体が上手に洗えた!」スタッフが知らないみんなの日常「宝物」を沢山発掘しました。

人間が長い年月で生きる為に培ってきた、心と体を使う喜びを、みんなとご一緒出来るのは、スタッフの心の肥やしになります。貴重な体験をありがとうございました。
(東 哲朗)

■和太鼓
今シーズン最大人数のマンモス合宿。メンバー22人とスタッフ(ボランティアさん含む)14名。 合計36名の大人数でした。
年齢層も幅広く、障害も様々でワイワイガヤガヤ。いつでもどこでも賑やかなグループでした。昔のゆきわりそうはいつもこうだったのかな!?と思わせる毎年の和太鼓教室は、楽しさと懐かしさが入り混じる合宿になるのです。
4チームにわけられた小さなチームは一つの家族。山荘の中や食事の度に4つのチームが集まり大家族に!!どの家族が一番仲良しかな?なんて競い合いつつ、でも一家族だけご飯の準備が出来ても、「いただきま~す」にはならず……。
そこで、大家族の助け合いが始まるのです。車椅子の仲間のお手伝いをするメンバーがいたり、合宿参加者全員分の食器を自ら名乗り出て洗い始めるメンバーがいたり。出来る事は自分たちで!出来る事を探して!核家族化した現代では体験できない文化がここにはあります。山荘内外全てのプログラムを楽しみに変えてしまう仲間たち。本当に素晴らしいですね!!

山荘内で一番盛り上がったのは、見てても良し、やっても良しの「雑巾がけレース」観客がこれだけいると、メンバーはもちろんスタッフも学生さん達も本気です。怪我をしない様に!気を付けて……。大歓声を浴びれるレースは、ロンドンオリンピック並みでした!!
もちろん、温泉や鍾乳洞、山道のお散歩やバーベキュー・花火大会等、天候にも恵まれて、プログラムは盛りだくさんでしたが、今回は、山荘内の風景に絞って、ご報告させていただきました。
(北原 勢)

■星の王子さま
群馬山荘から車で1時間弱。ネギが有名な下仁田にある不二洞(ふじどう)という鍾乳洞の散策に初めて行ってきました。
車を降りると早速山道!そして坂道!!そして目の前の出てきたのは思わず見上げてしまう175段の螺旋階段。どのメンバーにしても、まさにチャレンジ!!のはじまりはじまり。螺旋階段のゴールは鍾乳洞のスタートで……。まだまだ続く登り降りの坂道に階段。足元に注意!は慣れていても、同時に出てきたのは「頭上注意」の看板。足腰しっかり曲げてしゃがまないと、くぐれない様な難関もあったりして、メンバーみんなは、とにかく良く頑張りました。怪我人は?!もちろん無しです。が、背高ノッポのスタッフが頭をぶつけちゃったとか。鍾乳洞の中は、薄暗い冷蔵庫。バサバサ~、という音の先を見てみると、コウモリが飛んでいて……。鍾乳石から滴り落ちる水滴が気持ちよく、何より一番は「真夏」を忘れさせてくれる程の涼しさ。そして寒さ。まさに冷蔵庫内での異空間体験プログラムはメンバー・スタッフ共に合宿ならではの素敵な「初挑戦」になったことでしょう!!
ゴールに至るまでのみんなの頑張り。そして達成感。何より、難関を共にクリアーしたメンバーとボランティア学生さんとの「心と心の距離」がグッと縮まったのが手に取るようにわかるゴールの瞬間でした。
(北原 勢)

合宿後、星の王子さま合宿デビュー(初参加)メンバーのお母様より、お手紙を頂きましたので、ここに掲載させて頂きます。

「ゆきわりそうのスタッフの皆様へ」
先日は、合宿で大変お世話になりました。子供の顔を見て、楽しかったんだなぁ~、って思いました。帰宅してしおりを見てびっくりしました。担当のスタッフやボランティアのお姉さんがびっしり書いてくださって。最後のページを読んで、すっごくお姉さんと仲良く過ごせて、私にはイライラするこだわりをお姉さんは「素敵なこだわり」と書いて下さいました。嬉しかったです。本当にありがとうございました。
お土産の野菜をおいしく頂きました。あのしおりはずっと大切にします。素敵なお姉さんと楽しく過ごした事がよくわかるから……。